【家族介護の心得―認知症状】

 

必ず起こる家族介護
実は仕事と介護の従業員の働きつづけるには会社がベースになります。
従業員のひとりひとりへの対応をしていかなければなりません。

一大ファミリー化。
一億総活躍プラン。

親が介護になったら、正面から受け止めることできますか?
背中が大きかった父親
口うるさくもあるけど優しい母親

そのような姿が一変

介護はできるだけ避けたいこと
逃げたいもの

あなただって
高齢になった親だって
同じ様におもっているのではなにでしょうか。

特に認知症状については関心が大きくて

いろいろな情報に左右されています。

認知症状の心得をお伝えしていきます。

【認知症は人生の終わり!?】

 

認知症状にもつイメージはどんなものでしょうか?
「家族のことも忘れ、暴力や暴言など、人格が崩壊する」

ある年齢や病気によって必ず認知症状という病魔に襲われる…。
人でなくなる。

つまりは人生の終わり…そんな風に思っていませんか?

答えはNOです。

本来、人格・気質まで変わることはほとんどありません。

 

では、なぜそのようなイメージになるのでしょうか。

TVドラマなどでよくある、認知症の方が急に暴れ出したりするシーンは、現実にもあ

ります。ただし、ほとんどの場合には理由があるのです。

 

私がかかわっている20年以上の体験から一つご紹介します。

 

【TVがトイレ!?】

脳疾患で4年前から認知症の症状が出始めた83歳の温厚な村田さん(仮称)。

3人暮らしで主に介護するのは奥さん
息子さんは夜遅く会社から帰ってきてお母さんとバトンタッチの毎日。

仕事でもミスを起こすようになり
仕事と介護に疲れ果て上司(同僚)に相談されました。
はじめは、会社を辞めるつもりでいたそうです。
解決したい、解決できなくてもどうにかならないか?

と。

出張依頼をうけたのでした。
村田家にみるポイント

・息子さんの父親の状態確認

・介護サービス導入の為の申請

・息子と母親の介護負担軽減
・息子の仕事と介護両立スケジュール

お話を伺いに訪問したときのこと、
「トイレに行く」と、
よっこらせ~どっこいしょ。立ち上がった村田父さん
トイレとは逆方向に歩きだしました。

居間にあったTVに向い用を足そうとズボンを下ろし始めました。

家族は大慌てです。

「ダメー!」
「何しているの!!」
「ちゃんとして!!!」
のカミナリ大合唱

ひとまず、間に入って落ち着いてもらい。

そこで、私はトイレに付き添うことにしました。

 

トイレに入りそのドアを閉めた途端、、、
ドン・ドン・ドン・ドン
バタン・バタン・バタン
ガチャ・ガチャ・ガチャ

暴れ出したのでした。

ここをポイントだと思った私はご家族に尋ねてみました。
すると、ちゃんと出来ない父に対し、
息子のストレスも高まってスイッチオンになってしまい
知らず知らずのうちに
ドアを閉めて
声を荒げたり
叩いたり
していたとのことでした。

ドアを閉めた時にです。

実は私がお風呂に誘導した時に、ドアを閉める音で急に暴力的になる村田父さん。
トイレもお風呂もドアを閉めると嫌がる…
その音で、暴力的になってしまう。

認知症の方は、進行することによって、数秒前のことが分かりません。
ですが、発症後でも体験を覚えていることはあるのです。

「トイレとお風呂でドアを閉められて、すごく怖い思いをした」

村田父さんはこれを、身をもって覚えていたことになります。

だから、拒否反応を起こして攻撃的になる。
暴力で自分の身を守る(拒否する)。

理由がわかった後は、ドアを閉めずに対応を続けたそうです。

息子さんより
「前の父に戻りました!」って。

【心得が必要】

実際にご家族を介護中の方でも、「認知症状」を目の前にして、人格が変わったと思って

しまうケースは多くあるのが実情です。
村田さんのように、
何かをきっかけに、
人格までが変わったように勘違いしてしまうことはあり得ます。

ただ、家族介護は本当に大変なものです。
すべてのケースにおいて、介護しているご家族を
責めることはできません。
そのために、その時にあった対応が必要です。
そして、やはり介護スタートは心得が必要になります。