「シルバーカー（歩行車）」選びのキモ

1 「シルバーカー（歩行車）」選びのキモ

高齢者の外出を助けるシルバーカー、介護保険で借りる時は「歩行車」と言います。定期的な通院はもちろんのこと、特に日常的な買い物にによく利用されています。

年をとってくると、体力の減退や筋力の低下によって、立っている時や歩いている時の疲れたり、体のバランスが悪くなったりして、長い距離を歩くことが困難になってきます。時にはちょっとした段差でつまずくき転倒することもあります。

シルバーカーは長時間歩くときや、荷物を持ち運ぶときにとても便利です。買い物がしやすいように、カゴがつくなどの工夫がされています。移動に疲れた場合は椅子にして休憩をとることも可能です。

そんなシルバーカーは、荷物が収納でき、移動の途中に、腰をかけたり座って休憩することもできる。軽量で折りたたみが出来たりする、コンパクトタイプもあり、最近ではおしゃれなものが多くなってきました。そして、種類も増えています。

たくさん種類のあるシルバーカー、在宅介護の現場を見ていて特に重要なポイントについてお伝えします。

選ぶときのポイントは、

「腰をかけて、座れて、自分にあったブレーキ操作が効くシルバーカー（歩行車）」

というのが、とても重要ですよ。

これが結論です。

腰をかけられて座れる「シルバーカー」

シルバーカーの多くのものは座れるものが多いです。荷物を入れる収納部分のフタのところが椅子として使用できるものや収納式の椅子がついているものなど豊富にあります。

ちょっとした散歩や出かる際の休憩、例えば、バス停での待ち時間の時など、椅子がついているタイプのシルバーカーは何かと重宝します。そして、 ATM でお金のやり取りをする時など、ゴトウビなどは長蛇の列になってしまう銀行、椅子が無くて立って待つことが多くなります。疲れたときに腰掛けたいとき、とてもありがたい機能です。

「ブレーキのロック方法」を確認する

シルバーカーは、歩くときにスローペースであるけれど、特に歩行時に介助を要するほどの問題のない人が使用するための道具となっています。そのため、歩行器のように歩行を安定させるような機能はありません。

自分の足で歩きながら、シルバーカーを手で押して利用します。普通にあるくような補助する道具のひとつだから、ブレーキは大事になってきます。そして、少し疲れたら休めるように、座面に腰をかけて座たりする際には、シルバーカーとともに転倒を防止するために、必ず車輪にロックがかかっていることを確認することが大切です。

ブレーキを操作する時、手元で操作するカタチ（形状）大切です。

「ブレーキ操作」を試しにやってみる

シルバーカーを安全に利用するためには、ブレーキ操作も重要です。基本的にはハンドルを握る動作と一緒に、ブレーキレバーも握れるようになっています。

【ハンドルの形は自転車のように「U」の字になっているもの】

　　この「U」の字型のブレーキは、『左右の端』にそれぞれ一つ。

【ベビーカーのように「Π」の字になっているもの】

　　この「Π」の字型はのブレーキは、『ハンドルの真ん中』に一つ。

選ぶときには、シルバーカーを動かしてみて、ハンドルを持ち３～５メートルくらい歩き、ブレーキをかけてみる。そのときに、「どちらが握りやすく操作ができたか」「どちらがスムーズに自然に操作できたか」などを、実際に試すことがとても重要になりますよ。

斜めに座ろうとしてシルバーカーと一緒に転倒

先日担当している利用者さんは、給付金の10万円のお金を下ろすために銀行へいきました。長蛇の列だったらしく、ようやくＡＴＭの順番が回ってきました。

ちょっと疲れたので、シルバーカーに腰を下ろそうとした瞬間…「どって～ん」。実は、シルバーカーを斜めに置いていて、腰を降ろそうとしたシルバーカーの座面の端に座ろうとしたのでした。そしてバランスを崩してシルバーカーごと仲良く転倒してしまいました。

座る際に転倒するケースも多い。小型のシルバーカーは座面が小さく注意が必要。座る前に、車輪をロックすること忘れないのは一番です。しかし、ストレートに確認しないで、座らないと…このような事態になってしまいます。

シルバーカーを購入する時には「SGマーク」をお勧め

シルバーカーを選ぶ基準としては、「SGマーク」を取得した製品であるのかを確かめてください。このSGマークは一般財団法人製品安全協会が定めた安全基準をクリアした製品に付けられているマークです。基準をクリアしたシルバーカーということなので、社会的にも信頼されていますので、安全に安心してご使用になれます。

介護の福祉用具というのは、すべて値段にあらわれています。「安かろう悪かろう」ですのでお気をつけください。